百貨店情報
百貨店の屋上遊園/ホームメイト
屋上遊園とは、百貨店の屋上スペースを活用して子どもが遊具で遊ぶことができ、また来店客に向けた一時の憩いの場としての役割を果たしているスペースのことです。昭和の時代には観覧車やジェットコースターが設置されていたこともあり、ファミリーの憩いの場になっていました。現在、屋上遊園の数は減少傾向にあります。
屋上遊園の概要

屋上遊園は日の当たる広い敷地を生かし、家族連れや団体客が談笑できるベンチや、ファミリートレイン、コイン投入式の乗り物などがあります。仮設ステージが設けられていた屋上遊園もあり、ステージでは歌手のライブ、ヒーローショー、繊維メーカーによる新作水着のファッションショー、子ども向けテレビ番組のキャラクターショーなどが行なわれていました。近年百貨店自体がターゲットをファミリーから高齢者富裕層へと変えている傾向があるため、子どもを対象とした遊具などは撤廃されつつあります。
日本初の屋上遊園
日本橋三越が屋上に「空中庭園」という屋上遊園を展開したことがはじまりです。空中庭園内には噴水、池などが設置され、百貨店の買物客向けに憩いの場として活用されました。屋上ではありませんが、百貨店内に初めて遊戯施設を設置したのは日本橋白木屋呉服店です。1903年にシーソーなどの子ども向け遊具が設置されました。
現存する屋上遊園の例
近年、屋上遊園の数は利用客の低下に伴い、減少傾向にあります。ここでは、松坂屋上野店など、現存する屋上遊園を紹介します(2013年時点)。
屋上遊園減少の理由
娯楽の多様化に伴い、屋上遊園での遊びは、子どもの娯楽ニーズが減少していきました。また、遊具の老朽化も進行し、新しい遊具を設置したり修繕したりするにも費用がかかることから、閉鎖または縮小傾向にあります。現在では、文化的な側面から屋上遊園を残そうという百貨店も存在します。